折り顔について

折り顔とは、1994年に松尾貴史によって名づけられたアートの手法です。
日本の生んだ美しい伝承文化である折り紙の手法により、人類すべての数がある
「顔」を造形的な特徴や表情、世界観まで含めて表現する現代美術のひとつです。

折り紙の手法とは、
1. 刃物などによる切り込みや切り取りを行わない。
2. 正方形の紙一枚を折ったり開いたり膨らませたりして造形する。
この2点がポイントで、あとは自由です。この僅かな制約は、俳句にも通じる
自由さです。使用する紙の材質も、和紙、洋紙、コート紙、新聞紙、不織布、
プラスチックのようなものなど、創作者の自由な発想でテクスチャーを
選択することができます。素材の弾力によって造形が不安定になることを防ぐ
糊づけも自由です。

造形のモティーフとなる顔は、有名人、身近な人物、歴史上の人物、想像上
あるいは伝説上の人物、限定されないイメージや表情のみなど、
すべてにおいて制約がありません。

顔を折り紙でつくる手法のオリジンは、民間伝承の中で生まれたもので、
いつ誰が始めたものかは不明ですが、故・吉澤章氏や故・河合豊彰氏らの
巨匠による研究・創作が、国際的に大きく影響を与えています。